高砂市文化振興条例について

 条例制定の背景

 国では、国民の文化に対する関心の高まりから、文化芸術振興基本法が平成13年12月に制定され、地方公共団体の責務として、第4条に「地方公共団体は、基本理念にのっとり、文化芸術の振興に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。」と規定しました。

 また、同法第35条では、「地方公共団体は、第8条から前条までの国の施策を勘案し、その地域の特性に応じた文化芸術の振興のために必要な施策の推進を図るよう努めるものとする。」としています。

 本市においては、平成23年度に「生活文化都市 高砂」を将来都市像とした第4次総合計画がスタートすることにあわせ、文化そのものの振興に加え、文化を活かしたまちづくりを市全体で取り組んでいくため、文化に関する事務を教育委員会から市長部局へ移管し、より一層文化を振興していくことにより、地域コミュニティの醸成や地域づくりにつなげ、地域の活性化、市民のくらしの豊かさを実現していこうとしています。

  このため、高砂市文化振興条例を平成23年4月1日より施行し、この条例の理念に基づき、文化行政を総合的かつ計画的に実施してまいります。

 

高砂市文化振興条例

 謡曲「高砂」ゆかりの地で知られる私たちのまちは、古くは万葉集に詠まれ、自然の恵みと地の利を生かした竜山石の採掘、塩づくり、木綿栽培、交易等で栄え、今では播磨臨海工業地帯の一翼を担っています。

 先人は、毎日の生活の中から文化をつくり出しました。

 そして連綿と過去からの文化を継承し、次世代に伝えていくとともに、新しい文化をはぐくみ、創造するなど、古きものと新しきものの融合の中で地域色豊かな文化を培ってきました。

 現在を生きる私たちは、この伝統ある文化を享受して暮らしています。

 文化に親しみ、活動することは、私たちの感性を豊かにし、心と身体、ひいては、暮らしに豊かさをもたらします。

 また、互いに理解し、尊重し合う風土をはぐくみ、全ての世代にわたって地域への愛情やきずなを深め、相互の交流を促します。

 私たちのまちが発展し、また、私たちが豊かさや幸福を実感でき、住んでいることに誇りが持てるまちとするためには、地域の力の源泉となる「高砂らしさ」をつくり出す文化活動の振興と文化の持つ力を活用することが必要です。

 ここに、私たちのまちの文化を次世代に引き継ぐとともに、新たなまちの活力を生み出すため、行政と市民、団体等が協働して、文化活動の振興と文化の持つ力によるまちづくりに取り組むことを目指し、この条例を制定します。

 (目的)

第1条 この条例は、文化活動の振興及び文化の持つ力によるまちづくり(以下「文化の振興によるまちづくり」という。)を進めるための基本理念を定めるとともに、市の役割と市民、団体等との関係その他基本的な考え方を明らかにすることにより、文化の振興によるまちづくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって心豊かな市民生活と活力あるまちの発展及び創造に寄与することを目的とする。

 (定義)

第2条 この条例において「文化」とは、文化芸術振興基本法(平成13年法律第148号)が対象とするもののほか、学術、景観、観光、市民、団体等が主体的に行う創造的活動、人間の自然との関わりや風土の中で生まれ、育ち、身に付けていく立ち居振る舞い、衣食住をはじめとする暮らし、生活様式又は価値観等、人間と人間の生活に関わる総体をいう。

2 この条例において「文化活動」とは、文化を創造し、学び、若しくは享受し、又はこれらの活動を支援し、若しくは継承することをいう。

 (基本理念)

第3条 文化の振興によるまちづくりに当たっては、文化活動を行う市民、団体等の自主性及び創造性並びに文化活動の多様性が尊重されなければならない。

2 文化の振興によるまちづくりに当たっては、高砂という地域の特性あふれる文化の保存、継承、発展、及び活用がされなければならない。

3 文化の振興によるまちづくりに当たっては、市民全てが文化を創造し、学び、及び享受することができることを尊重し、市民の文化意識が高まり、市民、団体等の文化活動が活発化するような環境の整備が図られなければならない。

4 文化の振興によるまちづくりに当たっては、文化活動を福祉、教育、地域社会、産業等他の分野の活動に連携させ、市の活力が高められなければならない。

 (市の役割と市民、団体等との関係)

第4条 市は、前条の基本理念にのっとり、文化の振興によるまちづくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進する役割を有する。

2 市は、文化の振興によるまちづくりに関する施策を推進するために必要な措置を講ずるものとする。

3 市は、市民、団体等と協働して文化の振興によるまちづくりの効果的な推進に努めるものとする。

4 市は、文化活動で顕著な成果を収めた者及び文化の振興によるまちづくりに寄与した者の顕彰に努めるものとする。

 (基本方針の策定)

第5条 市長は、文化の振興によるまちづくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、文化振興基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。

2 市長は、基本方針を定めるときは、あらかじめ市民、団体等の意見を反映することができるよう、必要な措置を講ずるものとする。

3 市長は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

4 前2項の規定は、基本方針の変更について準用する。

5 基本方針の策定及び変更その他基本方針に付随する事項について調査審議するため、高砂市文化振興審議会を置く。

 (委任)

第6条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。